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薄毛の原因を探れ!これ以上の脱毛を食い止めろ!

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薄毛になる原因は、加齢による老化現象だと捉えがちですが、実際には若い年齢層でも発症している場合もあり、老化現象によるものとは一概には言えません。
特に男性の場合は、女性とは異なる原因で薄毛なるケースが大半を占めており、他にも違う原因があります。

AGAで悩む男性の割合を調べたデータによると、2014年で650万人以上であり2006年の調査開始時からすると2014年までの6年間で約2倍に増加しています。
患者数は年々増加し、現在は1,200万人以上と推測されています。

そこで今回は、どんどんと進行していく薄毛を食い止める為、その根本となる脱毛の原因を探っていくと共に、薄毛のタイプや最適な治療法などにも焦点を当てて、詳しくご紹介していきます。

薄毛の原因に多いAGA(男性型脱毛症)とその症状

男性の薄毛原因で最も多いとされるのが、「AGA」です。
AGAとは、Andro genetic Alopeciaの略で、男性型脱毛症の事を差し、進行型の脱毛症です。
一時的な脱毛症とは異なり、放置していても症状は改善されることはありません。

AGAが起こるのは、男性ホルモンの一種であるDHT(ジヒドロテストステロン)が、毛根を攻撃することで毛の成長サイクルが急激に短縮されて、それによって十分に成長しないまま抜け落ちてしまうのが原因となっています。
DHTは初めから存在しているのではなく、テストステロンという男らしい体型を作る男性モルモンが、2型5α-リグターゼという酵素の働きによってジヒドロテストステロンに変換されることで誕生するのです。

健康な髪の成長サイクルは、2年~5年の成長期に毛根より毛の種が生まれ、徐々に太くて丈夫な髪の毛へと成長していき、2週間~3週間の退行期でその成長が止まり、徐々に退化して次の新しい毛が生える準備を行います。
2ヶ月~3ヶ月の休止期で毛根が完全に退化して抜け落ち、その後再び新しい毛の種(毛乳頭)が作られるのです。
このように、健康な髪の毛は約2年~5年程かけてゆっくり成長していくため、太くて丈夫な毛になります。

一方、DHTに攻撃された毛根では、サイクルの中で最も大切な成長期が急激に短縮されてしまう為、たとえ毛が生えたとしても1本細くて弱々しく、すぐに抜け落ちてしまうのです。
毛が抜け落ち新しい毛が生えるまでのサイクルが長くなることで、頭皮の毛細血管は毛乳頭に酸素と栄養分を送る必要がなくなるため次第に退化していき、その毛穴からは二度と毛が生えることは無くなります。
これがAGAになるメカニズムです。

その症状は、生え際から後退していくU字タイプやM字タイプの脱毛が多く、他にも頭頂部が薄くなるO字タイプもAGAである可能性が高いです。
これは、2型の5αリグターゼが前頭部・頭頂部などに多く存在していることが関係しています。

AGAは治療方法は?

AGAは完治することはできませんが、治療によって「現状を維持させること」・「進行を遅らせること」が可能となります。
毛乳頭を攻撃するDHTは、2型の5α-リグターゼが存在する限り作られていく為、継続して治療を行っていく必要があり、治療効果が実感できるまでには最短でも3ヶ月は掛かります。

AGA治療は、専門のクリニックにて医師の診断のもと進めていくのが最も効果的であり、まずは治療薬を投与していきます。
主な治療薬としては、2型5α-リグターゼ阻害薬と発毛促進薬の2種類があり、それらを単体又は併用して使用することで治療を行っていきます。

2型5α-リグターゼ阻害薬は、有効成分が?型5α-リグターゼを抑制する効果を持っており、これによってDHTが生成されないので毛母細胞の活動が維持され、毛の成長サイクルが異常をきたすことがなくなるのです。
この阻害薬は、内服薬・外用薬のどちらでも効果を発揮します。

発毛促進薬の有効成分は、元々は高血圧治療の血管拡張剤として開発されたもので、高血圧患者に対する臨床試験の際に発毛効果が認めらたことから、発毛促進薬として新たに開発されました。
毛が健康に育つためには、頭皮に流れる毛細血管の血流が良好でなければなりません。
この薬剤は、滞りがちな血流を促進させて栄養を毛乳頭まで行き渡らせることができ、これによって毛の成長を促します。
発毛促進薬も内服タイプと頭皮に塗布するタイプがあります。

治療薬の他には、成長因子を配合した薬剤を直接頭皮に注射する毛髪再生治療や、AGAがかなり進行してしまった患者さん向けに、頭部の他の部分に生えている自身の元気な毛髪を移植する自毛植毛などがあります。

最近では、クリニックで処方している発毛促進薬の有効成分を配合した育毛剤も市販されるようになり、AGAに悩む男性の中で注目を集めています。
この育毛剤には発毛促進成分が1%配合されているタイプの他に、より高い発毛効果が得られる5%配合タイプも登場しています。

ストレスも薄毛の大きな要因になる

AGAになる確率はその人の家系によって違ってくるとされ、父親がAGA患者である場合にはその子供もAGAになる確率が高いとされています。
ただし、頭皮にDHTが存在していたとしても、その全てが毛根を攻撃して脱毛させるわけではなく、主に前頭部・頭頂部・後頭部に存在しているDHTのみが毛根に悪さをするのです。

AGAの進行に直接関係するわけではありませんが、ストレスを受けることで症状が悪化する可能性が高いです。
過度のストレスを受けたり、毎日のようにストレスを感じる環境に居続けることによって自律神経のバランスが崩れてしまいます。
自律神経のバランスが崩れると全身の血流が悪くなるほか、常に心身が昂って寝ている間でも各組織が活動している状態になり、組織を活性化するために毛髪に渡されるはずの栄養分まで使われてしまいます。
また血流が悪くなることで、心臓から遠い頭皮には十分な酸素も送られなくなりAGAの進行を早めるとされています。

ストレスによって自律神経のバランスが崩れると、活動を司る交感神経が常に活動している状態となり、休息を司る副交感神経が活動できなくなることで、十分な睡眠を取ることができなくなり睡眠不足に陥ります。
睡眠不足も血流を悪化させることになる為、AGAの進行を早めて薄毛になる可能性が高いです。
ストレスの他に、喫煙も血流を悪く原因の1つで、喫煙することで血管が収縮し一度に大量の血液を送れなくなるほか、煙に含まれる有害物質が血管の柔軟性を奪い、血流も悪化させるのです。

最近、AGAと肥満の関係性について行われた試験では、喫煙・飲酒・肥満・血液型等がAGAの発症とどの程度関連性があるかを調べ、家系・年齢以外の要因で最も高い関連性を持つ要因を探りました。
その結果、肥満が最もAGAの発症と関連性が高いことが分かりました。
肥満は、不規則な食生活や運動不足などによって引き起こされる為、言い換えると食生活の乱れ・運動不足・暴飲暴食などもAGA発症に何らかの影響を与えていることになるわけです。

4つに分けられる薄毛のタイプ

薄毛のタイプは、AGA(男性型脱毛症)の他にびまん性脱毛症・円形脱毛症・炎症性脱毛症の4種類に大きく分類でき、それぞれAGAとは異なる原因で起こります。


びまん性脱毛症


毛髪に十分な酸素と栄養が行き渡らないことで1本1本が細く弱々しくなってしまい、それが原因で全体の毛量が減少する症状です。
AGAのように特定の部分だけが薄毛になるのではなく、髪全体が薄くなっていくのが特徴です。
主な原因は、ホルモンバランスの乱れ・加齢・生活習慣の乱れ・ストレス・運動不足などで、特に女性に多い脱毛症です。


円形脱毛症


頭部に円形の脱毛症状が現れる自己免疫疾患の一種で、免疫システムの異常によって引き起こされるといわれています。
本来ならば、自分の体を守るはずの免疫細胞(リンパ球)が、誤って自身の正常な毛母細胞を攻撃することで発症します。
近年では、過度なストレスを受けたことにより引き起される事例も多くなっています。


炎症性脱毛症


頭皮に何らかの炎症が起こることで脱毛する症状で、主に接触性皮膚炎・脂漏性脱毛症・粃糠性(ひこうせい)脱毛症などがあります。
接触性皮膚炎
刺激の強いヘアカラーやパーマなどの薬剤が原因で頭皮が炎症を起こす疾患です。
脂漏性脱毛症
過剰な皮脂の分泌によって毛穴に皮脂汚れが蓄積し、それが要因となって悪玉常在菌が増えて頭皮が炎症を起こします。
粃糠性脱毛症
大量のフケが発生したことで毛穴が塞がれ不衛生になり、雑菌が増加して脱毛に至る症状です。 原因ははっきりしませんが、ホルモンバランスの乱れや自律神経の崩れが関係しているともいわれています。


このように、薄毛と言っても全てがAGAであるとは限りません。
確実な薄毛対策を行っていくためには、まずはその根本原因を解明することが重要であり、治療では自己判断ではなく専門クリニックでその人に合った治療法で進めていくのが最も効果的です。